アクアリウムの硝酸塩を除去・処理する方法を初心者にわかりやすく解説
2022.04.07
こんにちは、スイテックのスタッフUです。
今回は、アクアリウムにおける硝酸塩を処理する方法を書いていきます。
- .硝酸塩とは
魚が排出するフンや、エサの残り等から発生したたんぱく質が、バクテリアの働きにより分解されたものが硝酸塩(NO3)です。
アンモニア→亜硝酸→硝酸塩と分解され言わば硝化細菌の最終産物です。
硝酸塩自体は魚の体に直ちに影響を与えるものではありませんが、著しく蓄積された場合は健康を害するものであり、とりわけサンゴ類においては
毒性が高く、検出されないことがベストです。
除去方法
生体を飼育する以上、少しの硝酸塩が発生しますが、それを除去する、又は無害化するなどの方法もあります。
1.換水
換水は、読んで字のごとく水槽内の水を入れ替えるという行為です。
硝酸塩は、硝化細菌が分解した最終産物ですので、これが分解されて完全に無害になるという事はありません。
そのため、水槽の中から直接的に硝酸塩を出してしまおうというわけです。
生体数・淡水・海水などの違いにより換水回数は異なりますが、通常は1~2週間に一度、3/1~2/1ほどの換水を目標にしましょう。
換水のしすぎは、水槽内の硝酸塩ごとバクテリア等の有用なものも出しすぎてしまい、逆に調子を落としてしまう可能性があるので注意しましょう。
2.プロテインスキマー
プロテインスキマーとは、プロテイン(タンパク質)を、アンモニアに変わる前に除去してしまうという装置です。
この装置は特に、硝酸塩にうるさいサンゴ水槽に使用されます。
大まかにベンチュリー式とエアリフト式の2種類があります。
どちらも、微小な泡を発生させ、泡に汚れを吸着させて外に排出する仕組みになっています。
ベンチュリー式は、エアーリフト式に比べて高価でサイズも大きいですが、抜群の性能を誇ります。
3.硝酸塩除去剤
除去剤と書くと、化学的な薬剤で、魚には良くないのではないかと考えてしまいます。
実際には、硝酸塩をさらに窒素へと分解するバクテリアを活性化させるものです。
使用する際には、硝酸塩を下げすぎてしまう、毎日添加しなければ効果を実感しにくい等のデメリットがあります。
4.水草・海藻
淡水であれば色とりどりの水草、海水であればウミブドウなどの海藻を使い、硝酸塩を除去することが可能です。
植物は硝酸塩を栄養に成長するため、光を常時あて続けることにより、発育を促進し、硝酸塩を消費させることが可能です。
海水魚飼育では、リフジウムと呼ばれ、汎用されている行為です。
リフジウムを使用することにより、硝酸塩を消費し、換水の回数を大幅に減らすことが可能です。
5.浄水器を使う
これは除去という考え方とは少し違いますが、書いておきます。
浄水器を使い、RO水を作成する方法です。
RO水とは、単純に言えば、水道水から不純物を取り除いた純水の事です。
そもそも一般的に使用されている水道水の中には、人間に害が無い程度の硝酸塩等の物質が含まれています。
そのため、どれだけ除去環境を揃えても、水道水を使ってしまえば水槽の中に有害物質を持ち込んでしまうです。
それを行わないために、浄水器を使用します。
淡水魚飼育ではあまり使用されませんが、海水魚飼育の場合は人工海水や添加剤を使用する場合して調整可能なため、よく使用されます。
このように、硝酸塩を除去・発生させない方法は沢山あります。
色々な方法を試行錯誤しながら、ぜひ自分に合った水槽を作ってみてください。
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